応募の際のアピールポイント
救急看護の「経験がある場合」
同じ看護師でも、救急ナースは戦力になるまでに時間を要するもの。そのため、救急看護の経験者はより歓迎される傾向にあるようです。経験者のアピールポイントは、まさにその「経験がある」という部分にあるといえます。救急看護の経験者は、経験があることだけでも未経験者と差をつけることができるのです。
応募の際、「これまでに救急看護の前線に立ち、具体的にどのような経験を積んできたのか」、「困難をどのようにして乗り越えてきたのか」、「どのような看護技術に自信があるのか」、「どの医療機器を扱えるのか」などをできるだけ詳しくアピールするようにします。
経験があっても伝える内容が薄いと、たちまち説得力に欠けてしまいます。経験があることのメリットをうまく活かせず採用が遠のくことも考えられるため、経験がある場合は余すところなくアピールできるように志望動機などをまとめることが大切です。
救急看護の「経験がない場合」
救急ナースの経験はたしかに重宝されますが、経験がなくても応募の際のアピール次第では採用に漕ぎ着くことは可能です。求人の条件欄に「未経験可」の表記があれば、たとえ同じ応募者のなかに経験者がいた場合でも未経験者の採用の可能性が極端に落ちることはないでしょう。採用が遠のくケースがあるのは、応募の動機が薄い場合などです。未経験の場合は、なぜあえて救急看護に就きたいのか理由を重視されます。例えばドクターヘリポートがある救急センターに志望する場合、「将来フライトナースを目指したい」という理由も説得力があると思われます。
また、救急ナースの研修制度や勉強会が充実している病院であれば、「救急看護についてたくさんのことを学べる環境があり、スキルアップできると感じたため」という理由もよいでしょう。さらに、救急ナースは心身が強くなければ務まらないという特徴があるので、メンタルの強さや体力もアピールポイントになります。
大切なのは「命への思いや責任感」
救急看護の現場は、医療現場のなかでも死が最も身近にあるといえます。少し前まで病気やケガもなく元気だった人が、急に命を落とすようなことも有り得る現場なのです。そのため、命への思いは人一倍敏感でなければなりません。命への思いに加えて、強い責任感も必要になります。ちょっとした判断ミスや気の緩みはすべての医療現場において共通することですが、救急ナースはより患者さんの命を左右する現場で働くことになるからです。
命への思いや責任感を伝える際は、実体験を交えてアピールすることも一つの方法です。「救急外来で実際に処置を受けた際にとても安心できた経験から、救急ナースに憧れた」「被災した際に、現場に駆けつけてくれた救急ナースの姿を見て志すようになった」など、実体験に基づいたアピールも有効でしょう。
